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カラフルNIPPONにおける支援は、「常に感じ 常に考え 常に準備する」ことで成立するものと考えています。私たちがどのように「感じ」「考え」「準備」しているのかにつきまして、毎週火曜日にキーワードと共にご紹介してまいります。私たちの目指す支援についてご理解の一助となれば幸いです。
「機能等価性」
前回(6月18日公開「支援方針:機能分析」)では、行動問題が発生、継続する「意味」として4つの機能を紹介しました。例えば、「離席する」「作業材料を投げる」といった行動問題が「逃避」の機能を持つと推論するならば、「(今は)ここに居たくありません」「この作業はやりたくありません」といったコミュニケーション行動としての側面を持つことが分かります。
つまり、「離席する」=「『(今は)ここに居たくありません』と伝える」ことは、同じ機能を持つことになります。この同じ機能を持つことを「機能等価」もしくは「機能等価性」といいます。
離席したり、作業材料を投げたりといった行動は社会的に容認されにくいですが、「別の場所に行っていいですか」「ほかの作業にしてください」「手伝ってもらっていいですか」といった表現だと、おそらく社会的に容認されやすいと思われます。行動問題を弱化、消去する際に、この「機能等価性」の考えを用いて、「機能」が「等価」な「代替行動(社会的に容認されやすい別の行動)」を強化することは大切な方針となります。
行動問題は、すぐにでも完全になくなってほしいのは誰しもが願うことです。しかし、「ここにいるのがしんどいんだよ」「ほかの作業に変えてほしい」といった思いを全否定することにならないように支援する必要があると私たちは考えています。
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